1+1=?

次の性質をもつ集合Nを考える。 (1)集合Nは1という要素をもつ。 (2)集合Nの各要素に対し、その後に続く数が1つだけある。 (3)互いに異なる要素の後に続く数は、互いに異なる。 (4)1を後に続く数とする要素は存在しない。 (5)集合Nの要素1がある性質Aを満たすとき、集合Nの要素nが性質Aをもち、かつnの後に続く数も性質Aをもつならば、集合Nの全ての要素は性質Aをもつ。 このとき、集合Nを自然数の集合といい、Nの要素を自然数という。 集合Nのある要素nについて、n+1=nの後に続く数という関係が成り立つ。 今、aという仮の自然数を考える。これに別の自然数a'の後に続く数を足す。 この時、 a+(a'+1)=(a+a')の後に続く数 という関係が成り立つとする。 また、仮の自然数aに対して、 a+0=a が成り立つとする。

(1)より、1は自然数である。 (2)より、1の後に続く数が一意に定まる。これを2とする。 今、a=1とすると、 a+(0+1)=1の後に続く数 となり、これは2と定めたので、 1+(0+1)=2 となる。 a+0=aが成り立つので、 1+(0+1)=1+1=2 以上より、 1+1=2